古い戸籍のお話し-1/全5回-
平成になってから改製された戸籍(通称:平成6年式戸籍)はパソコンのデータとして管理されていますが、それ以前の古い時代の様式紙の戸籍用紙が使われていました。
古い戸籍を発行するにあたっては、役所の戸籍担当のかたがその当時の紙ベースの戸籍を簿冊から出してきてコピーをし、そこに役所の認証印を押印して発行するのがこれまでの通常のやりかたでした。
これまでのと書きましたが、もしかしたら現在でもこのやり方をしている役所もまだあるかもしれません。
現在、ほとんどの役所では古い時代の紙ベースの戸籍をスキャナーで読み取り、データとしてパソコンに保管されるようになりました。つまり、紙の戸籍は一応存在するものの使用されることはなく保管されており、実際にはデータを印刷して戸籍を発行しています。
古い戸籍をデータとして扱うようになってからは、古い戸籍の申請があった場合でも比較的短時間で発行していただくことが出来るようになりました。
その昔、私がまだ駆け出しだった頃、古い戸籍を窓口に申請しに行き発行まで数時間を要したことも普通にありました。
紙の戸籍からデータへと移行した際に ごくまれにではございますが、 移行漏れがあることもございます。
紙としての戸籍は存在するものの、役所のパソコンには戸籍のデータが入っていないということです。
現在、家系図作成のために古い戸籍をさかのぼっている案件があります。
その案件においてどうやら移行漏れがあったらしく、データ化された戸籍が見つからないとのこと。
その役所では過去に保存期間満了によって廃棄されたことがないので本当にどうやら移行漏れのようです。
ただいま、役所において紙の戸籍を調べ直していただいているところです。
見つからないとなったらそれこそ一大事となってしまいますし、せっかく過去に廃棄のなかった役所なのにこれではとても残念な結果になってしまいます。
紙の戸籍を調べ直すのは多大な労力を要することは想像できますが、役所からの吉報を待ちたいと思います。