家紋調査の現場から

以前に家系図作成をご依頼いただいたかたから家紋調査のご依頼をいただきました。家紋は先祖代々受け継がれていくことが多いですが、分家をして数代を経過したり、幼少期に代替わりがあったり、移住などをした際に子孫へと伝わらず、今では先祖代々の家紋をご存じない方も多くいらっしゃいます。

家紋調査の方法はいくつかございますが、本家の墓石や仏壇などに刻まれている家紋を確認させていただく方法が確実です。しかし、本家が既に絶家していたり遠方に移住していたり墓じまいをなさっているような場合には家紋を確認させていただくことが出来ません。

このような場合には、かつての先祖の居住地付近の同姓の方々を探し出して家紋を尋ねてみる方法があります。名字が同じだけで親戚であるとまでは断言できませんが、遠縁にあたる可能性や共通の家紋を使用している可能性は高いと思われるからです。

本家も同姓の方々もまったく見つからない場合には、資料文献などからその地域の名字ごとの家紋を調べる方法もあります。ただし、資料文献からだけでは残念ながら先祖代々の家紋である可能性は低くなり、あくまでも参考程度の情報となってしまいます。

今回の案件では先に家系図を作成していますので既に戸籍は取得済であり、現行法上取得できる最古の戸籍までが取得できておりました。最古の本籍地周辺の住宅地図を取得したところ、残念ながらそこには既に本家の方々が住んでいる気配はありませんでした。しかし、周辺地域には同姓の方々がたくさん住んでおり、古くからその地に居住していたことが旧土地台帳からわかりました。本家の子孫ではないと思いますが、おそらくは遠縁にあたる方々です。

これらの方々へ使用している家紋聞き取りのお手紙をお送りしましたところ多くの方々からご返信をいただくことが出来、使用している家紋も教えていただくことが出来ました。その地域の同姓の方々は同じ家紋を使用しており、さらには書籍からもその都道府県のその名字の代表的な家紋が使用されていることがわかりました。

本家をついだ子孫のかたが見つからなかったため100%確実とまでは言えませんがと前置きした上で、おそらくはこの家紋で間違いありません、ということをご依頼者様へお伝えすることが出来、とてもお喜びいただくことが出来ました。

旧土地台帳
旧土地台帳

その土地を管轄する法務局で写しを取得することが出来ます。
旧土地台帳は200番ごとくらいに一冊の冊子になっています。つまり1つの地域に2000番まで地番があるとその地域の10冊の旧土地台帳が存在することになります。
冊子ごとに表紙がついており、「表紙の写しもつけください」とお願いしても断られることもあれば、何も伝えてないのに表紙が着いた状態で発行されることもあります。法務局ごと担当者ごとに取り扱いは異なるようです。
旧土地台帳は地目も書かれていますので、ある土地が古い時代にどのような利用をされていたのかを知る手がかりにも使用できそうです。


名字と都道府県ごとに家紋が掲載されている書籍は、とても家紋調査の参考になります。


お墓の建立などを機に、家紋を知りたいとお思いになったことはございませんか?
当事務所では家系図作成の他に家紋調査も承っております。詳細は家紋調査ご案内のページをご覧ください。