戸籍に書かれているどうしても読めない文字
家系図作成のために古い戸籍を判読していると、どうしても読めない文字があります。くずし字や異体字であれば、くずし字辞典などを使用したりこれまでの経験を働かせて文字を判読することも出来ます。
しかし、これまでの経験が全く役に立たずどうにもならない文字、それはカタカナの「ク」と「ワ」です。
カタカナの「ワ」にも見えますが、「ク」です。
一方、こちらはカタカナの「ク」にも見えますが、「ワ」です。
古い時代、女性のお名前にはカタカナが使用されていることが多く、例えば「トク」「トワ」、「サク」「サワ」、「キク」「キワ」など、「ク」と「ワ」のどちらの文字であっても当時のお名前としては一般的であることがほとんどです。
このような場合には、同じ戸籍内の別の人に「ク」「ワ」を使用しているかたがいらっしゃないかを確認したり、例えば離婚や離縁で同じ戸籍の別の場所にも書かれていないかをまずは確認いたします。
それでもどうにもならない場合には戸籍発行元の役所に確認していただくと、たいていの場合にはどちらの文字であるのかが判明いたします。
戸籍登録上どのようにお名前が登録されているか、前後の戸籍ではどのような文字で書かれているか、嫁ぎ先や養子縁組先ではどのような文字で書かれているか、などを確認していただくことにより、「ク」と「ワ」どちらの文字が正しいのかが判明することがほとんどです。