アルファベット表記の家系図は作れる?
英語圏の国々でも家系図作成をなさっていらっしゃるかたは大勢おり、家系図はFamilyTreeと呼ばれています。英語は横に書きますので、日本の家系図と大きくちがうのは、横書きであることだと思います。
日本の家系図でも横書きで作成なさっていらっしゃる方もいると思います。ですが、戸籍を取得して江戸末期からのご先祖様の家系図を横書きにあわせてアルファベット表記にすることは、ほぼ不可能です。
それはなぜかと言いますと、戸籍にはふりがなが振られておらず、正確な氏名の読み方がわからないからです。なかには、お名前にふりがなが振られている戸籍も見かけますが、これは当時の戸籍係がおそらくは勝手に書いたものであり、ふりがなは法定記載事項ではございません。
仮に戸籍上に「夕子」さんというお名前があった場合、現代ではほぼ間違いなく「ゆうこ」さんと読むと思います。しかしながら少し時代をさかのぼった戸籍に登場する「タ子」さんは実は「ゆうこ」さんではないことが多く、ほとんどのかたが「たね」さんと読みます。「タ」がカタカナ表記の「た」で、「子」は「ね」と読みます。
また、「和吉」さんというかたがいらっしゃった場合、「わきち」「かずよし」「かずきち」いずれの読み方なのかは正確にはわかりません。父や祖父の世代であれば伝え聞いていらっしゃるかもしれませんが、始めて目にするご先祖様のお名前だった場合には、正確な読み方は誰にもわからないと思います。
そのためアルファベット表記の家系図は、残念ながら作成することが難しいことになります。
ですが、お名前の読み方を伝え聞いている範囲でしたらアルファベット表記も出来ると思いますので、近い世代のご親族の範囲内でアルファベット表記の家系図「FamilyTree」を作成してみるのも、普通とは違うちょっと個性的な家系図として魅力的なものが出来上がることだと思います。