道産子のルーツが今…

私は神奈川生まれの神奈川育ち。母は北海道の人口2000人ほどのとある小さな町で農業を営む祖父母の元で生まれ、20歳を過ぎてから神奈川に移住してきました。
北海道には母方の親戚が今でも多く住んでおり、私も幼少の物心つくより以前から北海道へは良く出かけていて今でも毎年1~2回ほど北海道を訪れています。

そんな私にとっては第二の故郷とも呼べる北海道ですが、実は今、道産子のルーツの記録が消えかかっております。

北海道に住んでいらっしゃる方々の多くは、明治から昭和にかけて先祖が本州より移り住んでこられたケースが大半だと思います。
私の母方の先祖も農地開拓に夢を抱き、大正末期に香川県より移り住んできました。母からは、母方の祖父一家は四国から移住してきたということと、母方の祖母一家は北陸あたりから移住してきたという漠然とした話しは幼少より聞いていました。具体的な地名までは母も既に忘れておったのですが、私自身の家系図を作成したことにより祖父は香川県のとある村より移り住んできたことと祖母は富山県のとある村より移り住んできたことが分かりました。

明治19年頃以降に北海道へと移住してきた場合には、北海道へ渡ってきた直後に編成された戸籍をみることにより先祖が本州のどこからやってきたのかがわかります。

しかし、役所に保管されている古い戸籍も永久保存されるものではなく、保管期限が定められています。その期間は除籍謄本となったあと80年です。

これまでに家系図作成をご依頼をいただいた方々の中で北海道へと移り住んだご先祖様がいらっしゃった方の戸籍を拝見しますと、本州より北海道へと渡りまずは海岸沿いの町に本籍地を定めてその後に内陸部へと本籍をうつしていらっしゃる方をよく見かけました。

 

仮に、本州より明治40年に北海道A町に本籍地を移し、その後明治42年に今度は北海道B町へと本籍地を移した場合で御説明してみましょう。

北海道A町の戸籍には、本州のどこぞの場所より転籍したことが記されていますが、北海道B町の戸籍には本州のどこから転籍してきたのかが記されておらず、北海道A町より転籍したことしか記されていません。
この場合、北海道A町の戸籍は除籍後既に80年が経過しており既に廃棄されている可能性があるわけです。北海道B町の戸籍には本州のどの地域より転籍してきたのかが記されていなかった場合には、先祖より伝え聞いていたとしても戸籍上の記録としては道産子のルーツの記録が消えてしまったいうことになります。
(上記の例で、北海道B町の戸籍にも転籍前の本州の地名が記されている場合もございます)

私自身の場合には、母方祖父母が北海道へ移り住んだ直後の戸籍も北海道へ移り住む前の戸籍も幸いなことにまだ廃棄されておらず残っておりましたので取得することが出来ました。
しかし、これまでにご依頼をいただいたお客様の中には北海道へ移り住んだ直後の戸籍が既に廃棄されていた場合もございました。

古い戸籍の保存期限は除籍後80年です。道産子のルーツの記録が消えてしまうその日の前までに、ご自身で戸籍を取得してみてはいかがでしょうか。

 

※戸籍謄本は、その中に記載されていた方々が転籍や結婚・死亡などで全員いなくなると除かれた戸籍謄本、すなわち、除籍謄本と呼ばれるものになります。法改正により新たに戸籍簿が作られますと、もとの戸籍は改正原戸籍と呼ばれるものになります。
この除籍謄本や改正原戸籍の役所での保存期間が80年と定められています。
※現在は保存期間が150年となりました(2012年3月1日追記)