家系図の製作工程

家系図作成のご依頼をいただいてから完成までの製作工程は、大きく分けて3つあります。

(1)戸籍を取得
(2)家系図を作図
(3)仕上げ

 

(1)戸籍を取得

まずはご依頼人様の出生までさかのぼる戸籍を取得し、ご依頼いただいた系統数に応じて父方のみや母方のみ、またはすべてのご先祖様の出生から死亡まで戸籍を集めていきます。
戸籍は郵送で申請をしていますので、近くの役所であったり申請件数が少ないと3日ほどで返送されてくることもありますが、3月4月の役所の繁忙期だったり離島などの場合には3週間以上かかることもたまにあります。平均して1~2週間といったところでしょうか。
この工程では「戸籍を漏れなく取得する」ことがとても大切です。

 

(2)家系図を作図

戸籍の収集作業が完了したら、今度はその戸籍を読み解いていきます。
古い戸籍は、変体仮名で書かれていたり難字・異体字・筆文字で書かれていることも多く、事務所や図書館で辞典を見ながらでも、たった一文字解読するのに半日かかることもたまにあります。
家系図は専用ソフトを使用せず一太郎というワープロソフトを使用しています。お名前の配置や罫線はすべてゼロの状態から書き上げる必要がありますが、自由にアレンジすることが出来ます。
解読と作図作業は、時には役所の担当者に質問をしながら1~2週間ほどかけて書き上げます。
この工程では「戸籍を正確に解読」することと「家系図をみやすく、かつ、美しく書きあげる」ことがとても大切です。

 

(3)仕上げ

家系図を書き上げて下書きの段階まできましたら残るは仕上げ作業です。
下書きを印刷し、家系図に書かれている文字を一字一句チェックしていきます。
当然、お名前だけの家系図よりも出生死亡が記載されている家系図のほうが情報量が多いのでチェック作業も時間がかかります。
チェック作業は自分が納得いくまで何度もおこないます。私の場合、最後の最後のチェック作業は頭がさえている午前中になるべくおこなうようにしています。
この工程では「間違いのない家系図を作成する」ことがとても大切です。

 

今日は事務所に閉じこもって二件ほど仕上げ作業をおこなっております。

家系図に脚光

絆やつながりをリアルに実感できる“家系図”に脚光
http://news.walkerplus.com/2012/0312/8/

 

家族の絆を目に見えるかたちで実感するために家系図を作成される方が増えているようですね。

戸籍の収集や家系図作成は自分でも出来ますが、家系図を作って欲しい!という方がいらっしゃいましたらお任せ下さい。
戸籍の収集から巻物家系図の手配まで承ります。

 

 

 

震災と家系図と

これまで家系図作成を業務として取り扱ってきて、作成依頼をされた方の動機は、
「知的探求心から」
「先祖供養のため」
「自分の先祖を知りたい」
「子孫に残したい」といったものが主立ったものでした。

 

震災後の家系図作成依頼件数は、今までよりも減ってはいます。しかしながらこの一年のあいだに家系図を作成依頼された方の動機にはちょっとした変化が見られるようになってきたと感じます。
それは、夫婦や子供あるいは両親、先祖との絆をかたちで残したいとの理由から家系図をご依頼いただく方が増えたと思えます。今まで当たり前のように思っていた何気ない日常がある日突然抱懐し、やはり家族との絆を強く感じるようになった一年だったのだと思います。

 

震災で位牌・仏壇などの先祖の記録や、菩提寺やお墓などの先祖の記録も全て失ってしまった方々もたくさんいらっしゃると思います。
東北地方の市町村役場も役場自体が被災して保管していた戸籍も全て流されてしまったところもありました。しかしながら戸籍はその副本が法務局にも保管されており、その副本をもとに津波で流された戸籍が(一部期間のものを除き)すべて復旧したと記憶しています。

 

震災後に、先祖がとある東北地方に本籍地を置いていた方からのご依頼をいただきました。その市町村は壊滅的な被害を受け、ご依頼人様は先祖の記録を失われてしまいました。役場も被災し保管されていた戸籍も滅失してしまいました。
しかし法務局の戸籍の副本は無事でしたので副本をもとに役場の戸籍も再製されました。そしてその戸籍をもとに家系図を作成し先祖の記録を家系図として作成することができました。

 

家系図を作成することでは写真や遺品といったものは取り戻すことは出来ませんし戒名の記録も役場で知ることは出来ませんが、戸籍をたどることによって先祖のお名前や本籍地、出生死亡日という記録を取り戻すことが出来ます。
そして何より先祖や家族とのきずなを形として残すことが出来ます。

 

今なお不便な生活を強いられ、多くの方が先祖のことどころではないと思います。
しかしいつの日か平穏を取り戻し、先祖の記録をたどりかたちとして残したいとお思いになったとき私がお役にたてるのなら幸いです。

 

 

戸籍は市町村役場でその事務を執り行い戸籍も保管されていますが、戸籍の副本が市町村役場とは別のところにある法務局にも保管されています。今回の震災のように戸籍が滅失した際にはその副本をもとに戸籍が再製されます。
ただし市町村役場と法務局の戸籍にはタイムラグがあり、震災直前になされた届出については記載がもれてしまうこともあります。たとえば3月10日に婚姻届出を提出して婚姻した旨が市町村役場の戸籍に記載されていても、法務局の副本に婚姻した旨が記載されるのはしばらくたってからになります。また、震災前にすでに保存期間満了で廃棄されていたり、昔の水害等で既に滅失してしまっている場合には残念ながら先祖をたどれない場合もございます。

 

 

 

東京大空襲から67年

67年前の3月10日に東京大空襲がありました。

仕事で戸籍を扱う以前も東京大空襲のことはおぼろげながらも知っていました。

しかし家系図作成業務を始めて戸籍を扱うことになり、東京都内の区役所から戸籍が焼失している旨の告知書が届いてその日付が昭和20年3月10日焼失であるのを見ると、戦争の爪跡というものをとても身近に感じます。

 

 

 

国会図書館調査の事前準備

国会図書館などへと文献調査に出かける前には、事前に入念な準備をしておくことで当日の調査がスムーズになります。

 

様々な準備が必要になりますが、なかでも欠かせないので市町村合併の経緯です。
戸籍をたどってご先祖様の最古の本籍地が判明したら、その本籍地市町村の合併経緯を調べます。
国会図書館などで郷土誌を調べる際に必要となる情報です。

合併は一度ではなく数回行われていることもありますので、明治から現在までにいつどのような合併が行われたかを調べます。
合併に際して所属する県がかわっていることもあります。

合併経緯を調べるにあたってはウィキペディアがとても参考になります。
市町村の名前や地名などから出来る限り多くの情報を検索し、合併の経緯を把握するようにします。

また、戸籍を取り寄せた市町村役場に聞いてみるのもよろしいかと思います。

 

宗門人別帳

宗門人別帳

弘化4年(1847年)に書かれた宗門人別帳です。
宗門帳、宗門改帳、宗門人別帳、宗門人別改帳とも呼ばれます。
私個人の所蔵物です。売っているのをみかけるとついつい買ってしまいます。

キリシタン禁制だった江戸時代、人々は必ずどこかの寺院の檀家でなければなりませんでした。檀家であること、すなわちキリシタンでは無いことの証明として宗門人別帳が作られました。
時間ができたら字典を片手に現代語に訳していきたいと思います。

学術研究のためなどで閲覧したいという方がいらっしゃいましたらご協力いたしますのでご一報ください。

 

 

 

国会図書館 人文総合情報室

国会図書館人文総合情報室では地名に関する辞典を調べることが出来ます。

なかでも角川書店の地名辞典がとても参考になります。
地名の由来も分かる場合があり、その地区や市町村の概要を知る上でもとても役立ちます。

ご先祖様に想いをはせるとても良い資料になると思います。

ご先祖様が住んでいた地域のみならず、ご自身がこれまでに住んだことのある場所の地名も検索してみるのも面白いかも知れません。

国会図書館に限らずとも市町村立の大きな図書館でも全国の地名辞典が蔵書されていることが多いです。

 

 

 

 

国会図書館の地図室

国会図書館には地図室という場所があり、そこでは現在刊行されている全国の住宅地図を閲覧したりコピーをとることが出来ます。
「市」や「区」のものは地図室書棚にありますが、「町」や「村」のものは書庫に保管されているので閲覧をする場合には申請をして出していただく必要があります。
図書館と言えば大量の書籍のほとんどが書棚にあり、ごく一部の書籍だけが書庫に保管されていると思います。しかし国会図書館の場合には、ほとんどの書籍が書庫に保管されています。

 

戸籍をさかのぼっていくと、ご先祖様の本籍地を知ることが出来ます。古い戸籍の本籍地と、現在の住宅地図とを照らしあわせてご先祖様に想いを馳せてみるのも大変興味深いものです。

 

市町村合併を経ていても、古い戸籍の本籍地番が現在の番地と一致していることもありますが、古い戸籍では本籍地が「○○番屋敷」と記載されていることもあり、その場合には現在の住所や地番と異なります。
「○○番屋敷」と「○○番地」が戸籍に併記されていることもございます。

また、住居表示が実施されていたり町名地番変更がされていると、現在の住宅地図を見ただけでは、古い本籍地が現在のどの場所になるかは分かりません。
おおよその場所しか分かりませんので、住居表示と地番の対照表やブルーマップでの確認、役所への問い合わせなどが必要となります。それでもおおよその場所しか分からないこともあります。

しかし、おおよその場所が確認出来るだけでも、後日、ご先祖様が暮らしていた地域を訪れる際の資料として活用していただくことも出来ると思います。

 

私の母方の先祖は四国から北海道へと渡り、私の母は神奈川へと移り住んできました。 私の母は「父親(私から見て祖父)が幼少期を過ごした四国へと一度足を運んでみたい」と言っていたことがあります。
まだその願いは叶えてあげられていませんが、いつの日か母方先祖ゆかりの地である四国を案内してあげたいなと思っています。

 

 

当事務所では国会図書館における文献調査もお引き受けいたしております。ちょっとした地図資料収集のご依頼や本格的な文献調査まで、お気軽にご相談ください。
これから戸籍収集をご依頼いただくかたはもちろんのこと、ご自身で戸籍を集められたかたや他社様で戸籍収集済のかたであってもご依頼をお引き受けいたします。

詳細は国会図書館文献調査ご案内のページをご覧ください。

 

 

 

戸籍調査・文献調査・本格的現地調査でご先祖様探し